1万人もの人々に、幸福な気持ちを与えた男

『木を植えた男』

『あ〜惜しい』 また一箇所違っていた。
10万頁の帳票を作成しても一箇所でも誤りがあると
修正して、再出力になります。
10万頁の新旧の帳票を機械的に突合させ違いがないか
確認しますが、それとは別に新旧の変更点が正しいか
確認する為、新旧の帳票をそれぞれ出力する必要がある
時もあります。
紙の出力が勿体無いと思うと仕事にならないし、
システムエンジニアの仕事をしていると如何に
紙を無駄にしているかと痛感することが良くあります。
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『木を植えた男』は、今から10年くらい前に
子供に読んで聞かせたいと思って買った本でしたが、
初めて『木を植えた男』を読んで聞かせている時、
じつわ、自分自身が感動して思わず涙が流れました。
内容的には、小学生には、少しむずかしい感じが
します。むしろ、読み物としては、大人に読んでほしい
本です。今でも、この本は、心の深層に残り読まなくても
人に語れるほどに鮮明に私の中に息づいています。
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物語のあらまし
旅人が始めてその土地を訪れた時
強風が吹き荒れる緑の少ない土地に住む人々は
少ない資源を奪い合い、心も生活も荒んでいました。
そんな中でであった羊飼いの老人は、旅人を暖かく
迎えてくれます。
羊飼いの老人の仕事は、羊を育てることのほかに、
この荒んだ土地にドングリを植えことでした。
旅人がさり、再び、何年も経ってこの土地を
訪れた時、奇跡が起きていました。
木は森になり森が川のせせらぎを作り、その土地
は、以前とは、まったく別の世界になっていました。
老人は相変わらず、ドングリを植え続け、その間も
たゆまぬ努力は続けられました。
その土地のうわさを聞いて、よそからも人が集まり
以前は、お互いを憎みあっていた人々もそこには
存在せず、喜びが満ちていました。
さらに何年か経ち、そこには、1万人もの幸福に
くらす人々がいました。
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人の心に救いを与えることは、最も尊い行いだと
思います。老人は、ドングリを植え続けることで
1万人もの人々に、幸福な気持ちを与えたのです。