自分の膝が痛いのも心身症

『Wの悲劇』の著者が自身のひどい腰痛に苦しみ
整形外科、整体、民間療法、あらゆる治療を試み
最後にたどり着いた心療内科で救われたと言う体験
に始まります。
ここに登場する事例は、病気の症例であると同時に
物語風に描いていて短編小説のように読めます。
以前読んだ『診察室にきた赤ずきん』は、医者の目線で
心療内科に来た患者を見ていたものですが、
この本は、心療内科の患者に取材して描いたことにより
より切迫した内容になっています。
潰瘍性大腸炎、醜形障害・顎関節症、高血圧、拒食・過食、
肛門痛、毛髪脱毛症、喘息、等さまざまな病気が
成長期や青年期の心のキズを原因として、思いもよらない
病気として現れ、主人公を苦しめます。
私は、この本を読んで、自分の膝が痛いのも心身症
ではないかと疑いたくなりました。