娘の情報結構侮れない

娘 :『最近、お父さん上野樹里の出ている映画よくみるよね
    でもお父さんの見ていない映画知っているよ』
私 :『え゛〜なんなの』
娘 :『虹の女神だよ』
私 :『へーしらなかった』
先日、ビデオ屋で「虹の女神」をGETしてすかさず
借りることにした。
娘はどこから情報を仕入れるのか結構侮れない
上野樹里は、「チルソクの夏」の撮影当時は、無名で
映画の紹介の時、話題にも上らなかったが、
映画「スイングガール」テレビ「のだめカンタービレ
で脚光を浴び現在とても注目されている女優さんです。
上野樹里の出ている映画をかたっぱしから見ている
ような気がしますが、本当にどの映画もいい映画なの
は驚きです。
 そして、今回、ゴールデンウイークは、
娘に指摘された「虹の女神」やっぱり見てしまいました。
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 オーソドックスな恋愛映画だけれど、最近見た映画
では1番素敵な恋愛映画と思えます。
 一つ一つがありふれたエピソードなのにいい映画
に思えるのはなぜなのか?
会話も世間の若者がいかにも話していそうに聞こえるのは、
練られた脚本のなせるわざなのか?
 優柔不断な岸田( 市原隼人)がいかにもはがゆく、佐藤あおい上野樹里
の切ない胸のうちが表現されていて感情移入できます。
 また、飛行機事故で長女を亡くした一家の悲しみ
もさりげないしぐさですごく伝わるし、
盲目の妹の佐藤かな( 蒼井優)の心情もすごく伝わります。
 脚本の良さは、映画の始めの岸田( 市原隼人)の何気ない伝言電話と
主人公の佐藤あおい上野樹里)が脚本/監督した「THE END OF THE WORLD」
が最後に繋がるあたりでも現れています。
調べてみると中山美穂の主演した「Love Letter」の監督岩井俊二
脚本ということで納得しました。
 あおい(上野樹里)は、飛行機事故で死ぬことになりますが、
死の瞬間何を思っていたのか、想像できるあたりが
シュールで後味の良い映画になっています。
 恋愛映画は、若い頃、ほとんど見ませんでしたが
最近、その良さが少し分かるようになった気がします。
恋愛は、何より膨大なエネルギーを使い
恋愛が失敗なら会社さえも辞めてしまうなんて
ことも起こりえます。

脚本: 桜井亜美、齊藤美如(さいとうみゆき)、網野酸(あみのさん)=岩井俊二
監督: 熊澤尚人(くまざわなおと)
出演:
岸田智也: 市原隼人
佐藤あおい: 上野樹里
佐藤かな: 蒼井優
麻倉今日子: 酒井若菜
久保サユミ: 鈴木亜美
森川千鶴: 相田翔子
佐々木蔵之介
プロデューサ:岩井俊二
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息子:『2枚目てなんなの?』
私 :『男前のことだと思うよ』
息子:『お父さんは、俳優だと誰が2枚目だと思う?』
私:『木村拓哉なんて2枚目だと思うけど2枚目は、
   なかなか長く続けられないんだよね。
   2枚目俳優も年を取るとただの中年のおじさん
   になるかもしれないしね』
私が、最近気に入っている俳優は、堤真一です。
堤真一は、2枚目俳優なのか?それとも個性派俳優なのか?
人によってとらえ方は違うと思います。
姑獲鳥の夏』の京極堂の語りも良かったし、
ALWAYS 三丁目の夕日の鈴木オートの主人も頑固さが魅力的だった
フライ,ダディ,フライの中年サラリーマンの鈴木も男の弱さ
と強さがコミカルに描かれていた。
そして、「地下鉄に乗って」は、感動はしなかったが、
しばし重く心に残りました。
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 浅田次郎の長編小説「鉄道員(ぽっぽや)」のようにお涙
頂戴の映画かと思ったらそうでもなかった。
最近多いタイムスリップをモチーフにした映画は、
バタフライエフェクト」、「花田少年史 幽霊と秘密のトンネル 」
この胸いっぱいの愛を 」などがありますが、
「地下鉄に乗って」は、地下鉄に乗ったら過去に行けちゃいます。
 主人公「真次」は、高校卒業と同時に家を出て、下着の
セールスマンをしています。
ある日、地下鉄に乗るとそこは過去の時代。
大東亜戦争で徴兵され、生きて帰れるか不安の中、満州
向かおうとする父と遭遇したり、終戦後の闇市でしぶとく生きる父
に出合ったり、どんな境遇でも前向きに生きる父に共感して
いくように思えます。そして....
昭和39年の東京、兄が亡くなったその日事故を阻止しよう
としますが、やはり運命は変えられません。
エディプス・コンプレックス(異性の親を愛し、同性の
親を疎ましく思う感情)の時期に父親と決別して、
姓までも変えた男が、日常では、当時の父と同じ様に
子供と上手く接することができず、また、父と同じ様に
傲慢であったり、家族の他に愛人(軽部みち子)がいます。
愛人(軽部みち子)は、「真次」と共にタイムスリップして
自分の母に「母親の幸せと愛する人の幸福どちらを選んだら
いい」と尋ねます。

出演:
「真次」堤真一
「真次の愛人:軽部みち子」岡本綾
「真次の父の愛人:お時」常盤貴子
「真次の父:佐吉」大沢たかお
監督: 篠原哲雄
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だんご3兄弟の末っ子に生まれた私にとってこの映画
は、考えさせられることが多くあります。
たとえば、私の父も大東亜戦争の時、満州に抑留され
シベリアで強制労働させられていたらしいし、
私が中学〜高校生の頃、父は、中学の教頭、小学校の校長
をしていてとてもこわい存在でした。
現在、中学生になる息子は、夜寝る時、必ず私に引っ付いて
寝て、狭苦しい想いに悩まされています。
エディプス・コンプレックス(異性の親を愛し、同性の
親を疎ましく思う感情)の時期にまだ達していない
のでしょうか、将来が心配です。
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