一滴こぼしちやったみたい

free_se2009-12-20

「眼うるうるしているけど、大丈夫、トイレかな?」
「大丈夫」
「一人で行ける?出てすぐだよ」
「ムリ、もう少しがまんできるから」
「ヤバクなったら言ってね」
千秋(玉木宏)が初めて、パリのルー・マルレ・オーケストラ
で指揮した時、ボレロが、ボロボロでした。
ボレロは、単調な音の繰り返しで、それぞれの楽器を
使って順番に繋いでいく、一人一人の技量を試される楽曲です。
演奏が悪いから、客が減り、楽団員の給料が下がり
副業をしないと生活できない。そうすると、練習不足となり
また、演奏が悪くなる。まさに悪循環スパイラルに陥ります。
これ以上この状態が続いたらオーケストラは駄目になってしまう
そんな危機感から、千秋とコンバスが中心となって
辞めた楽団員の補強、オーケストラの立て直しを企てます。
 映画館で見る、オーケストラの演奏会、リアルに、
まじかに見ているような錯覚さえ感じたりもします。
だめだめオーケストラが、見違えるように良くなり
映画の中の観客が喜ぶ映像を見て、映画を見ている観客も
一緒になって喜んだりしました。
 ところで、<<のだめカンタービレ>>の魅力は、映像や
役者の演技にもマンガ的表現が随所に取り上げられている
ところにもあると思います。
のだめ(上野樹里)が進級試験でトレビアンを取った時の演奏
音が粒となってあふれ出し、宙をぐるぐる回って
広がっていくそんな映像も楽しい。
また、のだめ(上野樹里)が千秋に不信感を持つシーン
一緒にいた羊の眼と同じ眼をしていました。(これって演技)
 また、一貫してある心の葛藤、のだめと千秋(玉木宏)の関係、
恋するゆえに、相手につり合う実力が必要であり、恋人でも
楽家としては、ライバルであり切磋琢磨しなければいけない。
そんな中、のだめ(上野樹里)は、千秋(玉木宏)が行った
ピアノによる指揮演奏にショックを受けます。
指揮者なのにピアノを完ぺきにこなした千秋(玉木宏)は
公演を物の見事に成功させます。
映画の終了後、後編の予告編があると言うので、
娘は、今だトイレにいけず我慢しているようです。
後編は、シュトレーゼマンのオーケストラと
いよいよ<<のだめ>>が共演するようですが<<のだめ>>の逆襲がなるのでしょうか…
【出演】
野田恵上野樹里
千秋真一(玉木宏
峰龍太郎(瑛太
三木清良(水川あさみ
奥山真澄(小出恵介
シュトレーゼマン(竹中直人
エリーゼ吉瀬美智子

「どうだった、もらさなかった?」
「一滴こぼしちやったみたい、お父さん
 来年4月17日の<<のだめカンタービレ最終楽章後篇>>も見に行く」
「そうだね、やっぱり映画館でみたいよね」